三重県桑名市|桑名の聖天さん「大福田寺」

みなさん、こんにちは!

お元気にお過ごしでしょうか?

なび人編集部のまなです。

今回は桑名駅周辺のお寺とお店を紹介します。

7月下旬のある日、桑名駅から徒歩8分ほどの桑名聖天 大福田寺を訪れました。

こちらは桑名の聖天さんとして地元の方々に長く親しまれ、約1400年の歴史があります。

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はじめは伊勢の山田に聖徳太子が御創建され、また天武天皇など数々の天皇や弘法大師が過ごされた縁のあるお寺です。

長い歴史には繁栄と衰退が幾度とあり、凶賊や兵火でお寺や本尊の焼失、風水害もありながら、当時の住職さま叡熈上人の不思議なお力で再建に至ったり、また尾張藩主松平定信公の寄進により聖天堂が建立されました。

更には太平洋戦争中、米軍の桑名空襲時に焼夷爆弾が聖天堂に落下したものの、何と聖天尊の厨子の宝珠が焼夷弾の発火栓を塞いで伽藍の焼失を免れるというエピソードもあり、大福田寺とお寺を支え続けた方々の徳の高さが伺えます。

赤須賀の浜で漁師の網にかかったのが名前の由来とされる本尊の引阿弥陀如来や日本三大聖天のひとつ『桑名の聖天さん』として親しまれる神宝聖天尊をはじめ、交通安全、災難除け、ぼけ封じなど、こちらの仏さま方にはそれぞれ叶えていただけるお願いがあります。

中でも注目したいのは聖観世音菩薩と三面大黒天です。

聖観世音菩薩は「合わせ観音」と呼ばれます。その昔、高麗の兄弟佛師が東西に別れて暮らす中、お互いが霊夢によって聖観音像の半身をそれぞれ彫刻し、その後に二人がその半身づつの観音像を合わせると寸分違わぬ一体の霊像になったという言い伝えから、離れていても同じ思いを持つ大切な人の無事を祈願したり、縁結びを願う方が多い仏さまです。

​通常は拝観できず、毎月1日のみ御開帳となります。

そして三面大黒天は七福神の大黒天と毘沙門天、弁財天の三福合体の仏さまです。

「願掛け大黒」と言う願い事を書いた紙を誰にも見られずに大黒天の袋に入れて祈願すると願いが叶うそうで、三重の北勢地域に広がる七服神すべて巡ると記念品が授与される伊勢七福神の巡礼コースの大黒天がこちら大福田寺です。

ほかの七福神は亀山、鈴鹿、四日市、桑名にあり、ご利益のあるこちらの巡礼コースも必見。

三重県内をゆったりと旅しつつ、コンプリートを目指したくなりますね。

年中行事に2月3日の厄除節分まつり、また特に有名な4月2日の火渡りまつりなどがあります。

火渡りまつりは柴燈護摩が焚かれ、護摩の炎で焼かれた炭の上を裸足で歩いて数々の厄災を除くというもの。

想像しただけでも熱いのですが、ご希望なら参詣の方も参加可能です。

またこの日は稚児行列、国の重要無形文化財の伊勢大神楽の奉納舞もあり、みなさんが笑顔になれる華やかな行事なので、感染症等が開催に影響しない事を願います。

また毎月1日、16日には桑名聖天月例祭があり、1日に参詣の方には開運福袋を授与していただけます。

更に1月1日の福袋には大人気の恵比寿神と大黒天が入っているとの事。

とてもありがたく、縁起が良いので来年の元旦には必ずまた参詣したいと思います。

他にも年中行事の写真コンテストが開催されたりと、一般の方々が興味を持つ行事が多い事で敷居が高いイメージも和らぎ、どなたにも開かれたお寺として親しみやすいのも素敵なポイントですね。

今回、宇賀住職さまに大福田寺の歴史や行事のほか、住職になられたご自身についてのお話も伺いました。

次男さんであるご自身は数学の先生をされていたそうですが、お父様からお寺を継いだお兄様も亡くなり、跡を継ごうと出家されたそうです。

お父様とお兄様はお二人とも残念ながら69歳でご逝去され、宇賀住職さまは現在70歳。

先生というお仕事のご経験からでしょうか、難しそうなお寺のお話もわかりやすく、親しみやすく拝聴する事ができました。

沢山の方々に愛され、歴史ある立派なお寺を今後もお元気に明るく守り続けていただきたいです。

大変暑い日の参詣でしたが、とても気さくな宇賀住職さまのお人柄やお寺の雰囲気に心身ともに和み、清く落ち着いた気持ちになれました。

ありがとうございました。

秋には毎年、大銀杏が境内を美しく黄色に染め上げ、撮影スポットとしても人気です。

ぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか?

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住所)

〒5110811
三重県桑名市大字東方1426

営業時間)
全日9:00-17:00

電話)
0594.-22-0199

https://www.daifukudenji.jp/

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